動画等個人での保存ファイルの大容量化・HDD自体の低価格化・ブロードバンドの発達による家庭内LANとファイル共有の普及……
こういった要因が相まって、数年前からコンシューマ向けのNASがぽつぽつと発売されるようになって来た。
熟練ユーザーは既にローカルファイルサーバ程度なら自分で運用しているだろうし、漸くADSLでLANが何たるかを覚え始めた初心者には何やらさっぱりだっただろうし、価格もかなり割高だったので最初はそこそこの普及率でしか無かった。
それが今や、PCショップの外付けHDDコーナーでは3分の1強をNASが占めるようになった。
(こういった商品は各社とも筐体をUSB接続品と同デザインにしているのが多いから初心者には間違えやすいよね……)
メーカーは当初、家庭内で家族で共有可能なビデオキャプチャサーバやituneサーバとして考えていたのだろうが、よくよく考えればローカルフォルダは最重要なプライベートスペースなので家族では(家族だからこそ)そうそう共有はしないんじゃないのかなと思う。全員が個別でフォルダ作っていても、同じディスクアレイ内に家族のファイルが一緒に入っているってのは何か気持ち悪いだろうし……
(ちなみに我が家の玄箱sambaは当然親父殿のPCからは見れないしアクセスも出来ない。でも自分のPCからは親父殿のPCの共有フォルダは見えるしアクセス可能……すまん)
最近出たこの商品は、そうのように当初考えられていた用途とは少し方向転換し、個人での運用にも重点を置かれたNASである。
オーナー個人のメインマシンPCとの電源連動機能や、DDNS要らずの外部からのwebアクセス機能。
外部からのwebアクセスってのは家族内で使う事がある?
そりゃ、使うケースも勿論あるだろうが……家庭よりもどちらかと言うとBitTorrentルータの客層と重なるような気がするのだが……
1HDDの容量に関わらず、外付けHDDストレージにはRAIDが標準装備になりつつある。
数年もPCを所持していれば個人で持っているイロイロなファイルもかなりの容量になる。
それが一瞬のうちに消去してしまったらダメージは甚大である。
それを考えるとRAID1でのミラーリングが一番手軽で確実にバックアップが可能になる。
(シコシコと光学系リムーバブルにバックアップを焼くという時代では無い。容量的にも時間的にも経済的にも大変)
旧PCをファイルサーバにする場合、RAIDを組むとなるとHDDの台数的にどうしてもスリムPCではなくミドルタワー以上の筐体が必要になる。
それを考えるとこういったRAID付きNASは非常にコンパクトだし静かだし電気も喰わないので魅力的ではある。
実はウチの玄箱samba、最近ファンの寿命が限界のようで非常に五月蝿い……